こんにちは!いぬのまどぐちの片寄です。
今回は、長野県長和町にある認定NPO法人JAZZY DOG LIFEとの共催で、「愛犬とできる、はじめての保護活動」を開催しました。
JAZZY DOG LIFEは、「殺処分ゼロ」だけを目標にするのではなく、「大切な命を放棄しない・させない社会づくり」を掲げて活動する認定NPO法人です。
保護犬のレスキューや譲渡だけでなく、動物愛護・福祉・適正飼養についての啓発、ペット防災、保護犬たちが過ごす環境の整備など、さまざまな活動に取り組んでいます。
今回のイベントで私たちが一緒に行ったのは、いわゆる「保護活動」のイメージとは少し違うもの。
愛犬と一緒に犬について学び、保護犬たちが過ごす場所を見て、山を整えながら、保護活動について知る。
「犬のために、自分たちにもできること」を考える一日です。

当日はあいにくの雨。それでも、参加者のみなさんがしっかりと防寒・雨対策をして来てくださり、予定していたドッグラン講習からスタートすることができました。
最初に取り組んだのは、「おいで」の練習とボディランゲージ解説。
広いドッグランの中で、参加してくれた犬たちは同時にロングリードを使いながら、呼び戻しの練習をしました。
ただ「おいで」と呼ぶのではなく、犬が人のところへ戻ってきたときに膝をついて迎えるなど、「人のところに戻ってくると、いいことがある」という経験を積んでいきます。

そして、もうひとつ大切にしたのが、ドッグランでの過ごし方。
広い場所に入ると、犬たちはもちろんテンションが上がります。
でも、「ドッグランに入ったら犬同士で自由に遊ばせる」だけではなく、遊びながらも飼い主さんの存在を意識できるという状態にすることも大切です。
今回はまず人とのやりとりをつくってから、元気に動きたいチームと、ゆっくり過ごしたいチームに分かれてフリータイムへ。
犬たちが実際に関わり始めると、そこからはボディランゲージについても解説しました。
「今の動きはどういう意味?」「これは遊んでいるの?」「少し距離を取ったほうがいいサインは?」
犬同士のやりとりを実際に見ながら、その場でひとつずつ読み解いていきます。
今回参加してくれたのは、15歳のシニア犬から生後6か月の子犬まで。保護犬で、これまでほとんどドッグランに行ったことがない子もいました。
年齢も経験も性格も違う犬たちが一緒に過ごすからこそ、自分の犬だけではなく、ほかの犬の動きを見ることも、犬を知るきっかけになります。

お昼ごはんを食べたあとは、午後の部へ。
午後のテーマは「防災」です。まずは、クレートについてのお話と練習から。
参加者のみなさんに聞いてみると、9割以上の方が「今までクレートに入れたことがない」「子犬の頃は入れていたけれど、今は使っていない」「嫌がって入れられない」という状態でした。
クレートは、普段の生活では「できれば使わずに済ませたいもの」と思われることもあります。でも、災害時の避難や病院への移動など、犬を安全に移動させなければならない場面では、「クレートに入ること」が犬自身の安全につながります。
だからこそ、必要になってからではなく、何も起きていない今のうちから少しずつ慣れておくことが大切です。

今回は、クレートが必要な理由だけでなく、実際にどうやって練習していけばいいのかも、実践を交えながら学びました。
やってみると、これがなかなか難しい……!だからこそ、「分かっているけれどできていない」を、そのままにしない。
今回の講習をきっかけに、それぞれのご家庭で少しずつ練習を始めてもらえたらと思います。

クレートが必要なのは分かっている。でも、犬が嫌がるからなかなか練習できない。そんな飼い主さんも多いと思います。
今回の講習では、なぜクレートが必要なのかというところから、実際にどうやって練習していけばいいのかまで、具体的にお話ししました。実際にやってみると難しい…!!だからこそ、ぜひ今回をきっかけに、それぞれのご家庭で少しずつ練習を始めてもらえたら嬉しいです。
そして、この日の後半は犬たちには少し待っていてもらい、人だけで林道へ。

ここからが、今回のイベントならではの時間です。
JAZZY DOG LIFEでは、保護犬たちが過ごすシェルターだけでなく、その周辺の山も少しずつ整備し、犬たちが犬らしく歩ける場所をつくる取り組みを進めています。
まだまだ開拓途中の山。今回は、一般の参加者がこの山の整備に関わる初めての機会となりました。
実際に林道を歩きながら、道の端にある木を移動させたり、歩いて道を踏み固めたり。

一見すると小さな作業ですが、こうしてみんなで少しずつ手を入れることで、これから歩ける場所が増えていきます。
「この先、ここがどんな場所になっていくんだろう?」
そんなことを想像しながら山を歩く時間は、普段のイベントとはまた違う楽しさがありました。

保護活動というと、「犬を迎える」「預かる」「寄付をする」といった関わり方を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、それも大切な活動のひとつ。
でも今回のように、犬たちが過ごす環境を整えることも、保護活動を支えるひとつの方法です。
実際にその場所へ行って、犬たちが暮らす環境を見て、自分たちの手を動かしてみる。
そうすることで、保護活動を「遠くにあるもの」ではなく、自分たちの生活の延長にあるものとして考えるきっかけにもなります。
そして最後は、シェルターを見学しました。


実際に保護犬たちが過ごしている場所を見ながら、施設についてのお話を聞き、それぞれが感じたことや疑問を話しました。
「保護犬」と一言でいっても、その背景やこれまでの経験は一頭一頭違います。
実際に暮らしている場所を見ることで、犬たちがここでどんな毎日を過ごしているのか、少し想像しやすくなったのではないでしょうか。

雨の中での開催となりましたが、「愛犬とできる、はじめての保護活動」というテーマのもと、犬と暮らしているからこそできること、知っておきたいことを、みんなで体験する一日になりました。
今回のイベントをきっかけに、「自分にもできる保護活動は何だろう?」と、参加者のみなさんだけでなく、この記事を読んでくださっているみなさんにも考えてもらえたら嬉しいです。
そして、これから少しずつ変化していく山の様子も見ながら、またこうした機会をつくれたらと思います。
ライター:いぬのまどぐち/片寄智慧
編集・校正:いぬのまどぐち/今村奈緒菜

